昼にみたのは筑波の絶景
今日はシクロクロスのレースで知り合ったお仲間たちと筑波の山をロードバイクで走った。66kmの距離で1800メートルほどアップするルートを行く。
自他共に認める“坂バカ”チャンピオンシステムのマツド氏企画で「次から次へとやってくる、坂の波に喜びを感じてくださいwww」の事前告知に恐怖したものも多い。不参加の理由に“うっかり寝坊”を仕込むものもいたとかいないとか。待ちかまえる峠のだいたいの過酷さや斜度は想像できるだろうか。
競技として自転車に乗る人たちばかりが集まれば「ゆっくりペースで楽しく!」なんてものはない。心拍数はマックスでも呼吸音を抑え込み、これが私のゆっくりペースであるがごとくに振る舞うべし。
シクロクロスのシーズンもオフに入ってしばらく経つ。競うことに飢えた負けず嫌いたちのこと。後続を待つ峠の山頂は、乱れた呼吸をさりげなく整えるために口数少なく、鳥の声と風力発電の羽が回る音が聞こえてくるのみ。
私はといえば、前々日の高校生時代以来の10kmオーバーのランニングで受けたダメージの超回復をこの日に間に合わせられず、それはもうひどいものだった。
これまでランと自転車で使う筋肉はまったく違うと信じていたが、峠の入り口ですぐにそれは間違いだと思い知る。
心拍数を上げることができないくらい脚が重く痛み、リタイアが頭によぎるほどの終始泣きのサイクリングとなってしまった。
「はー、ランで脚が痛い」とつぶやけば「イイワケはいいですから」とバッサリ斬り捨てられるだけだから、レース以上にコンディションを合わせなくてはいけないってのに。
そのわりに過去、同じ峠を走ったときのタイムより速かったり、最貧脚の烙印を押されてしまったなかでも希望の光はあふれるばかり。
あー、リベンジしたいね。自転車を操り、全身がバネのように躍動する感覚で。軽いアップダウンをジェットコースターのように進むあの感じ。
シクロクロスバイクばかりに乗り、ロードバイクに乗ること自体が数えるほどしかないのは、この気持ちを持てていなかったからかもしれないな。
気の合う仲間たちとの静かなる駆け引き。脚力差にア然とし、追走をあきらめるしかないあの瞬間。激坂での孤独な悶絶。のぼりきった山からみる筑波の絶景。したたる汗と浮きたつ塩分。とりとめのない雑談に、おやじの下ネタが少し。サイクリングの醍醐味が詰まった1日だった。
帰路のクルマの中でカネコ氏「ぶっちゃけ、ランの影響何割ですか?」私「ぶっちゃけ7割」カネコ氏「いやいやいやいや」私「ぶっちゃけ6割5分くらい」
みなさん、また行きましょう!
しかし、最近パンクが多すぎるな。パンクの神様がおりてきっぱなしだ。
1枚目写真・カネコ氏、2枚目から・下城氏、Instagramで#APTsukubaもみてね。